vol.1~3まで発売されてます。すべて総括しての感想です。
- プレイ時間 vol.1→3時間 vol.2→5時間 vol.3→3時間
- ジャンル シナリオゲ―+抜きゲ―・お姉さん
- エロ度 ★★★★★
- 満足度 ★★★★
- えっち回想 vol.1→7 vol.2→7 vol.3→4
〇概要
全世界で同時に発生した、謎の疫病。
致死率100パーセント。高熱で脳がやられ、感染した人間は一日ともたずに死亡。その後は死体が動き出し、無差別に人を襲うようになる。
彼らに噛まれた人間は感染し、死亡。
_冒頭より
気づいたら世界が急変してて、ゾンビが現れ人間を襲うようになり、世界が崩壊する。その世界の中で、主人公だけは、一度ゾンビに噛まれたにも関わらずゾンビ化せず、それどころかゾンビに襲われなくなったという、どこかにありそうな、なんとも主人公無双できそうな設定です。(原作はライトノベルですので…)
〇登場人物
藤野深月
正ヒロイン。物語の中で見事な成長を見せる。スーパーで籠城していた
牧浦さやか
vol.2のヒロイン。女医、以上(この2文字ですべてを物語っている)
黒瀬時子
隠れヒロイン。主人公の隣に住むOL。ゾンビ化してしまっている。
〇よかった点
1)俺TUEEEE設定のくせに、そんなに無双せず、かなり現実的な思考の主人公だからリアリティがある
概要で書きましたが、だれが見ても俺TUEEEE展開のよくあるやつでしょ?みたいに思うことでしょう。しかし、主人公はあまり乗り気ではないんですよ。「自分がよければそれでいいや」みたいな思考回路の持ち主です。かなり現実的だと思います。
物語だと、主人公はみな自分の能力を存分に使い、世界を救うとか世界を支配するとか言うと思うんですよ。でもそれってあまりにも非現実的すぎます。だって、いくら実験して自分がゾンビに襲われないとわかっても、その証拠はどこにもありません。生きていくうえで、自分の身を危険にさらす必要はありません。
この現実的かつ消極的な主人公の性格が、逆に物語のリアリティを上げています。リアリティが上がると、物語に没入しやすくなります。一度プレイすると、おそらく中断せずにすべて読めてしまうでしょう。
世界崩壊時にエロサイトを見るというなんとマイペースな主人公だろうか
2)同人とは思えないレベルのエロと音楽と背景とCGと…
すべてが高レベルです。安っぽい印象はありません。音楽で場面をしっかり盛り上げ、背景は事細かに変化し、エロいところはしっかりエロい。そこに文句あるひとはいないです(断言)。
世界崩壊×自分だけ無双できる能力=エロいことしまくる、というある種の方程式(?)もしっかり満たしてくれます。異常状態に陥った人間に倫理観や理性があるわけないんですよ。
ドキドキ(*’ω’*)
背景CGがかなり多い印象。
絵柄はむっちりした感じ。作画の人の好みなのかはわかりませんが、パンストのCGが多いです←ここ重要(私の好みですので。あまりパンストを描かれる人って少ない)
3)人間VS人間と人間VSゾンビの構図から炙りだされる人間の本質
ちょっとネタバレ&脱線なのですが、「マブラヴオルタネイティブ」という作品があります。これは、突然地球に宇宙生命体であるBETAが攻め込んできて、BETAと戦っていく話なのですが、常にBETAVS人間の構図が描かれるわけではなく、人間VS人間の内乱の描写もあります。つまり、世界が崩壊の危機を迎えようが、人間同士は決して団結することなく、争い続けるのです。
本作品も同様に、人間VSゾンビが基本構図ですが、vol.2以降はどちらかというと、人間VS人間の描写が強いです。「人間もゾンビも本質的には何もかわらないのではないか」平気で人間同士で殺し合うし、自分が生き残ることを最優先する。ゾンビが現れたことで、人間の醜い部分が露呈してしまいます。この、人間の醜い部分の描写が私は素晴らしいと感じました。
この点で、おそらく本作品はシナリオが良いです。決して感動できるとか泣ける類のシナリオがいいではないです。
〇よくなかった点
1)元が小説のため、どうしても説明口調が多く、堅苦しく感じてしまうかも
エロゲってどちらかというと、説明で話を進めるよりは、CGと音楽とキャラ同士の会話で物語を進めていきます。反対に小説だと、文字ですべてを表現しなくてはならないため、どうしても文字数が多くなりますし、説明っぽい文が多くなってしまいます。媒体の違いとでもいいましょうか。(小説をどの程度反映させているかわからないためなんとも言えませんが)
エロゲになれてる人からすると、ちょっと文字数多くないか?とか状況説明の記述がくどいと感じるのではないでしょうか。小説を読んでると思えばそんなこともないかもしれません。プレイヤーによるでしょう。
あと少々インテリな内容がちらほら…
形式がもろビジュアルノベルなので、小説と割り切れなくはないです。
2)若干グロい
直接的なCGはほぼありません。血の音や描写が生生しいぐらい。苦手はひとは苦手でしょう(まぁ苦手はひとはこの手の作品に興味をしめさないでしょうが)。「マブラヴオルタネイティブ」のまりもちゃんのあのシーンを見ても問題なければ余裕です。まだかわいいレベルです。
適度なグロは、作品全体に良い緊張感がはしるので、私は全然ありだと思います。それに意味があればなおさら。だれにでも取っ付きやすいように、直接的なグロCGは避けてくれたのでしょう。
3)フルスクリーンでスクショできなかった(´・ω・`)
vol.1は問題なくできたのですが、vol.2からなぜかフルスクリーンでスクショすると、見事にコンフィグ画面だけがスクショされます。たぶん故意でしょう。まぁウィンドウでやればいいだけなんですけどね…
〇総括
かなり完成レベルとエンターテイメント性の高い作品です。プレイヤーを楽しませる努力をしつつ、しっかり物語に惹きつけてきます。先が気になって一度プレイしたらそのままやりきってしまうでしょう。ただし、この描写は何のためだろう?と終わったあとに感じるシーンがあり、完全に整合性のある作品ではありません。ですが、それを補って余りあるドキドキ感やワクワク感はあります。世界崩壊系の設定が好きな人、絵が気に入った人はおすすめです。
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